瀬川雅峰さん×馳月基矢さん×藤ノ木優さん
これがデビュー作だったり、デビュー二年めだったりされる皆さまですが、これが! 面白かったのです。
なかなか、新しい作家さんに手が伸びない……と思っていらっしゃる皆さまにお勧めしたいです。
書店の皆さまも要チェックですよ~♪
瀬川雅峰さん 『辰巳センセイの文学教室』(宝島社文庫) 5月11日発売
高校で国語を教える辰巳センセイは、創作部の顧問。
高校で起きるさまざまな「事件」を、国語科の先生らしく"言葉"を駆使して解き明かしていく。
かたわらには、辰巳センセイに恋する創作部の「炎上姫」こと円城咲耶の姿が。
問題を解決しながら、その合間に『舞姫』『羅生門』『こころ』などなど、名作文学の講義が楽しめるという、二度・三度と美味しい凝った構成で、これは文学に興味のある人にもおすすめでしょ!
恋に悩み、あるときは友情のために戦う高校生たちがなんともみずみずしい物語でした。
https://tkj.jp/book/?cd=TD016393&path&s1
https://tkj.jp/book/?cd=TD016416&path&s1
馳月基矢さん 『拙者、妹がおりまして(1)』(双葉文庫) 6月10日発売
表紙カバーがとってもほのぼのしてますね……。
手習い所を営む、才能豊かだけどのんびりした青年・白瀧勇実、しっかり者で朗らかな妹・千紘、隣家の矢島道場の跡取り・龍治の三人が、もちこまれるさまざまな事件を解決する、青春時代小説の第一弾。
ちゃきちゃきして、「事件がもちこまれる」というよりは、あっちこっちの事件に頭から突っ込んでいく感じの元気な千紘がまず可愛いのです♪ そして、読者は気づいているのに彼女は気づいていない……気づいてくれ、すぐそばにあなたを愛するいい男がいる(笑)
第二巻は7月発売予定、もうすぐですね!
https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-67058-5.html?c=40298&o&
藤ノ木優さん 『まぎわのごはん』(小学館文庫) 6月7日発売
大晦日に兄弟子を怒らせて割烹料理のお店を追い出された、和食料理人の主人公!
包丁の華「飾り切り」に自信を持つ彼が、たまたま転がり込んだ「食事処まぎわ」は、さまざまな病気をかかえた患者に食事を楽しんでもらうために、どんな病気にも対応できる食事をつくるお店だった--。
デビュー作とは思えない手慣れた描写ですが、著者の藤ノ木優さんの本業はなんとお医者さん!
医師ならではの視点で、「食」を描かれる……のですけども、藤ノ木さん、ホントは料理人じゃないんでしょうか?(笑) 調理の描写が真に迫って美味しそうすぎる??
主人公の料理人として、人間としての成長に、心温まる感動作です。
https://www.shogakukan.co.jp/books/09407031
動画はこちらになります。(こちら↑の本をご紹介されているタイミングに飛びます)